2009年12月アーカイブ

2学期実力テストが終わった先週の火曜日、4・5年生の理系の生徒対象のサイエンスラボラトリーが実施されました。この授業では、大学入試を意識した実験を扱っています。

今回は、謎の混合溶液から複数の金属イオンを取り出し、それぞれ何の金属イオンかを調べるというものです。

こちらが、「謎の混合溶液」です。

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どんな金属イオンが含まれているのでしょう?

まず、これに塩酸を入れると化学反応が起こって白い沈殿物ができました。
沈殿物をろ過して取り出し、熱湯に入れてみると溶けなかったため、鉛ではなく銀イオンが入っていることがわかりました。(銀)
溶液は透明になりました。 

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しかし、まだこの溶液の中には金属イオンが隠れています。

今度は、硫化水素を混ぜます。

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flairこのときドラフトチャンバーを利用します。
ドラフトチャンバーとは、簡単に言うと、空気を吸い込んでくれる装置です。硫化水素のような人体に有害な気体を扱うときは、この装置を使うと、より安全に実験を行うことができます。

硫化水素が入ると、黒い沈殿物ができました。

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これで銅が入っていることがわかりました。(銀、銅)
それをろ過して取り出すと、溶液は再び透明になりました。
この中にまだまだ金属イオンが隠れています。
溶液に沸騰石を入れて、加熱します。
こうして、硫化水素を追い出します。

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次に、この溶液に過酸化水素水とアンモニアを加えます。

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すると、赤褐色の沈殿ができました。これは鉄です。(銀、銅、鉄)
これもまた、ろ過をして取り出します。

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溶液は再び透明になりました。

ふたたび、溶液に硫化水素を加えます。
白く濁った溶液になりました。これは亜鉛です。(銀、銅、鉄、亜鉛)
これもろ過して、取り出します。

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残ったろ液を加熱濃縮し、白金線につけて炎色反応を観察します。
かすかに薄い紫色の炎が見え、カリウムであることがわかりました。(銀、銅、鉄、亜鉛、カリウム)

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混ぜる前の「謎の混合溶液」の正体はこちらでした。

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左よりカリウム、鉄、銅、銀、亜鉛です。

このような操作で、金属イオンをそれぞれ取り出せることと、実験操作の難しさ(加える試薬の量など)に、生徒たちは心を動かされていました。eye


先週の火曜日、6年生の化学演習の授業で行った実験をご紹介します。
銅の単体から始まって、さまざまな銅の化合物を経て、最終的にもとの銅の単体に戻るという実験です。この実験を行うことにより、溶液に溶けたときの銅や銅の沈殿、酸化したときの銅の色を確認することができます。
果たして、銅は無事に元の姿に戻ることができるのでしょうか!?

まず、銅に硫酸と過酸化水素を加えます。
すると、銅が溶けて見えなくなり、青い溶液になります。(硫酸銅)

①硫酸銅 

そこに水酸化ナトリウムを加えると、水酸化銅の沈殿ができます。
そのため、溶液は青くにごりました。

③水酸銅

次に、加熱をします。
すると、青い沈殿物が黒くなっていきます。

④水酸銅を加熱 

そして、火からおろします。黒くなったのは、酸化銅に変化したからです。

⑤水酸銅加熱終了

ここに、硫酸を加えると・・・。

きれいな透明の青い溶液に早変わり!!

⑥再び硫酸銅

沈殿物が溶けて、硫酸銅になったのです。

この青色溶液に、亜鉛板を入れます。

⑦硫酸銅に亜鉛版を入れる

亜鉛板の表面に銅が析出していき、どんどん黒っぽくなっていきました。

⑧亜鉛版に銅が集まってくる

亜鉛板に銅が集まっていますね。銅が析出するため、溶液も無色透明になってきました。

⑩銅集合

最後に溶液を吸引ろ過して銅を取り出し、乾かします。

⑪旅の終わり

見事に、もとの銅の姿に戻ることができました!

(今回の写真は、6年生Nさんが撮影してくれました。)